スーパースター育成計画その2~翻弄される貴公子~②

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前の記事で、月組時代の明日海りおに対するプロデュースの問題点について指摘したが、花組異動後においてもなお問題点は散見されるように思える。不毛かとも思うが、指摘しておきたい。

まず、明日海の花組異動からトップ就任に至るまでの流れは、いささか急過ぎやしないかと思う。

いきなりやってきてはじめまして、新入りですが次期トップです、と言ったところで組ファンは納得するのだろうか。いくら明日海が明らかにトップの器であったとしても、他組におけるあまりに急な就任はファンに受け入れられにくいと思われる。


また、明日海は蘭寿とむの下では正2番手の扱いであるが、大劇場2作は少ない。

つまり、先の記事から指摘しているようにスーパースター育成に必要不可欠といえる「2番手経験」が明日海には不足しているのである。

この主張に対しては「いやいや準トップ時代、あれはおいしかったではないか」という反論もありそうだが、私はそうは思わない。

準トップすなわち主役を演じるのだから、作品においてはトップとして十分な完成度を求められるということである。未だ発展途上にもかかわらず主役として完成されたパフォーマンスを求められるというのは、決しておいしいポジションではないはずだ。
それならばトップの影に隠れつつ(2番手の役割を軽んじているわけではない)、自分の個性を模索できるであろう2番手時代の方がはるかにおいしい。しかも2番手というのはかえって主役よりも魅力的な役どころであったりするので、この時代に獲得できるファンも多いはずである。


それにしても今回の『ラスト・タイクーン』、あのオッサン役は明日海の勉強のために充てられたキャラクターらしいが、あれは果たして「オイシイ」のだろうか。とにかく明日海は二番手経験には恵まれていないと感じる。

そして次に、なんといっても明日海の相手役について触れなくてはいけない。
この点については、劇団は明らかな失敗をしていると断言できる。

蘭乃はなを、相手役につけてはいけない。
アンチ蘭乃はなの風は、もはや取り返しのつかないところまで来ているように感じる。それは彼女自身の言動にも問題があるのだが、一番問題なのはそれを許している劇団だ。
彼女にエリザベートのシシィ役を演じさせることを許し、さらにそれ明日海の正式なお披露目に持ってくるとは、どういう了見なのだろうか。

これによって、明日海のお披露目は全公演通して蘭乃はなのサヨナラショー状態(ジャイアンリサイタル)である。これは期待の男役スターに対する仕打ちではない。


さらに、蘭乃はなの後任の筆頭に挙がっている花乃まりあについても疑問がある。

私は彼女が96期であることをもって叩くつもりは全くないが、ファンの中にかなりの反感があることは事実であろう。ここまで96期問題が大きくなった以上、明日海のような将来の期待されるスターに対して、ファンの反発が予想される相手役を用意することは不適切である。 


もっとも、必ずしも花乃まりあが花組娘役トップになるとは限らないが、いずれにしてもロクな娘役を用意してこない可能性が高い。現状一番の期待株であるはずの明日海に対して、もうこれだけのマイナス要因を突きつけてきたのだ。もうなにが来てもおかしくないと思ったほうがいい。

とはいえ今後明日海はポスト柚希として、かなり恵まれた演目を与え続けられることになるとは思う。しかし、既にプロデュースに穴が見られるのは事実であり、トップになってからその埋め合わせをするというのは相当に難しいのではないかと考える。


こうして見てみると、

おいしくない二番手時代
・一方で誰かが無念の涙を流す波乱のお披露目(明日海の準トップもほぼお披露目と言っていい)
・そしてファンが望まぬ相手役…(音月の場合はお披露目のみだが)


という点で、音月と明日海は共通してはいないか。



…劇団、反省してないな(呆れ)。


大器の可能性ある人材に目をつけるのは結構だが、とにかく急ぎすぎなのである。もう少しタイミングを計ってほしい。それに加えてファンの心理を逆なでするような相手役の人事は避けるべきである。



これまで明日海について述べたことを要するに、彼女はたしかに「寵児」であり、期待されているのかもしれないが、「大事にされている」とは私には思えないのである。

ちょうどバカな親が子供に高価なもの(有名演目)を与えて、独断で決めた相手(劇団イチオシの娘役)と結婚させ、勝手に将来の出世(チケット売り上げ)を強いているようなものではないか。明日海はスター性も実力の伸びしろもあるのだから、もったいないことはしないで欲しい。

劇団の大きな期待と下手な扱いに翻弄されるスターを見ていると、101年以降の宝塚の展望には不安を感じざるをえない。


もちろん、無用な心配であればいいのだが。

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コメント

  1. SECRET: 0
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    そうですよね!
    「劇団反省しなさいよ」って感じです。
    桂ちゃんといい、みりおといい、私の好きなスターはどうしてこんな目に…

  2. もなか より:

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    あまり頻繁にコメントしてウザイなーと我ながら思うのですが、テーマがテーマなので、我慢できず、ゴメンナサイ。
    私は、トップは研15以降、娘1は研7以降の就任を望みます。そうじゃないと、組子がまとまらない(顕著な例が去年のメリーウィドウ。千秋楽映像は衝撃でした)星もこの頃やっとまとまってきた気がするし、ねね様の歌も芝居もやっとお金取れるところまで来たと思います。
    劇団にとって、雪組の抜群の安定度は、何の参考にもならないようですね。実力主義とはいえ、結局はある程度学年が上じゃないと綺麗なピラミッドは出来ませんって。普通の会社組織だってそうなのに、血縁で理事長やってる人にはわからないんでしょうね。
    この前の祭典で、麻実れい様が相手役を送り出すためにもう1作退団を延ばしたと仰っていて、ご自身の退団公演では、研4だかの一路真輝様がヒロインだった(!)ことを考えると、去年の「大恋愛物!!!!」で蘭ちゃんを送り出して、今回の退団公演は一花ちゃんかあたりにヒロインやってもらって、一花ちゃん→専科という流れの方がファンも納得出来たと思う。一花ちゃんの方が2度も一目惚れされるシチュエーションに説得力あるし。娘役からの抜擢が問題あるならキキでもいいかと。それで、満を持しての新トップコンビお披露目なら!・・・ハア。

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    >チョコレートさん
    音月も明日海も、スターオーラを放ちすぎるが故の災難といえるかもしれません。
    劇団の蘭はな推しは謎です。

  4. SECRET: 0
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    >もなかさん
    いえいえとんでもない。コメント大歓迎です。
    男役に15年程度必要、というのは確かにそうかもしれませんが、娘役はその生徒によるかと思います。タイプによっては、研7にもなると貫禄が出すぎるなどして旬を過ぎてしまうような子もいると思うのです。
    壮さん率いる雪組については、今かなり調子いいと思います。それだけに3作で退団というの非常に惜しませるところです。せめてあと1~2作はやっても良かったんじゃないかと。
    桜一花さん、実力もルックスも申し分ないのにヒロイン格にならなかったのは、やはり少々小柄すぎたのでしょうか。でも存在感はありますよね。一度くらい彼女にしっかりスポットを当てた作品を見たいものなのですが…