花組公演『風の次郎吉』感想~その2

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概ね「文句の無い」公演でしたので、各キャストについてあんまりケチをつける気も起きず、更新サボってました( ;^ω^)

 

ま、千秋楽も終わったことですし、いつものノリでいきます。

 

 

次郎吉役、専科北翔 海莉

言うまでもないことでしょうが、とりあえず上手い。今の宝塚においては、上手すぎるくらいにも感じるほどに上手いです。

 

最初から最後まで上手いんですが、特に際立っていたのが物語のクライマックスとも言える、手妻の幸の仇討ちの場面。

ここ、ストーリー分かりきった状態で臨んでいるにも関わらず、どうしても泣いてしまいますみっちゃんの演技で

 

「夢か現(うつつ)か、現か夢か…」と、この歌を歌いながら次郎吉は涙をボロボロ流すのですが、演じるみっちゃんはこのように感情を表に出しながらも歌詞を明確に聞き手に伝えつつ音程にもブレを見せない。それでいてちゃんと芝居として相手に語りかけるように歌っています。

普通こういった場面では、入り込み過ぎちゃって音程も歌詞もガタガタになりがちなんですけど、みっちゃんはそうはならず、絶妙にコントロールしている。

こういった場面で「表現者」としての力量が表れますね。

 

そして次郎吉が少年時代の自分自身に対して、「本当はあいつのこと、大好きだったんだよなぁ…」と語りかけるところとかもうね…みっちゃんの言い回し反則的に涙を誘うので、直前の歌で耐えてもここでダメです。何度観てもここでどうしても泣く。

 

まさに「心に染みる」お芝居、そして歌でした。

 

(ところで演出の話になりますが、この台詞の後、次郎吉に甚八が亡くなった事実を語らせるのは蛇足に感じます。甚八の死を明確にする必要があったのでしょうが、他に表現方法がなかったのかと観るたびに思いました。

ついでに言うと三郎太の「鼠小僧が私たちのために見請け金を~」の台詞。花咲によって説明済みなので、繰り返すのは少々くどい。

あと他には特に無駄と思われる台詞・場面が無かっただけに、ラスト付近のこれらのシーンにおけるセリフの蛇足感が少々気になりました。)

 

 

みっちゃん、なんかあまりに上手すぎて、周りから浮いているといえば浮いているのですが、主役がここまで実力者だと舞台が引き締まりますし観終った後の満足度も高いです。

 

トップになってどんな舞台を見せてくれるのか、今から楽しみですね。

 

 

 

気になるビジュアルについては…

まー、いつものみっちゃんだわな…(;^_^)

今回カツラがイケメン風なのでちょっとカッコよさげではあるんですが、オペラグラスで覗くといつもの如く普通にみっちゃんです。

なんというか、表情を崩すと一気に三枚目になっちゃうのはどうしようもないんですかね?

 

何回か観るうちにすっかり慣れましたが、初日あたりはの描き方にも違和感。

特にフィナーレのキラキラ着物姿のみっちゃんは、ちょっと宝塚じゃないみたいな?感が漂ってましたね…

ホント色んな意味で宝塚の域を超えてるんだよなこのお方…

 

この間放送していたディナーショーなんかも、服装含めてセンスが超越しちゃってて思わず苦笑い。

もうトップになるんだからそっちも工夫してくれ!という気持ちと、もう、みっちゃんはそれでいいよ(^ω^)という気持ちが入り混じってなんとも複雑です。

 

ま、今回の舞台に関しては、完成度が高すぎて観終わった後そんなのどーでも良くなるのですが。

 

 

 

 

千秋楽の挨拶は、非常に深みのあるお言葉でした。

尺蠖(尺取虫)の屈するは伸びんがため」。将来の飛躍のためには、耐えなければならない不遇もある。そして、努力は必ず報われる

まさに北翔海莉のこれまでの道のりそのものであり、本当に説得力を持って伝わってきます。

その言葉を聞いて涙する客席のファン、そして後ろで見つめる花組生の姿が印象的でした。

共演者やスタッフへの感謝の言葉も本当に温かみがあり、ここは流石北翔海莉。舞台に対する姿勢人柄が滲み出ますね。

 

この様子だと、星組に行っても十分やっていけるでしょう。自然と人が周りに集まってくるタイプの人だと思います。

少なくとも、芸についての向上心が少しでもある生徒であれば、北翔海莉について行かざるを得ませんよね?みっちゃん、もう指導者の風格漂ってますよ。

 

 

 

この公演が大成功を収めた大きな要因は、作品の内容もそうですがまず第一に北翔海莉の存在が大きかったことは誰の目にも明らかだと思います。まさに千両役者

 

星組は今後も一人勝ち状態ってことでしょうかね。まあ、明日海率いるもそれなりに行けるだろうとは思いますけど、5組のバランスがホント取れてないです。稼ぎ頭が2組あれば十分、ともいえるのかもしれませんけど

 

みっちゃんを獲れなかった宙組マジ大丈夫ですか?TOP HAT』、同じく斎藤演出なのにプレお披露目梅芸の初日余裕で買えちゃう状態ですが…

今のところ朝夏自身に人気が爆発しそうな雰囲気も見られませんし、今後どうなるんだっていう雰囲気はありますな。

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コメント

  1. みどり より:

    いつもながら的確な感想に、そうそうと頷くばかりです。
    私は宝塚以外にの舞台も見ますが、このお芝居は芝居の面白さを感じました。
    北翔さんの演技力あっての物だと思いますが、宝塚もこんなに面白いお芝居作れるんだと思いました。
    今後の宝塚には好きな生徒さんが出ていなくても、ノリが良くて楽しいだけのショーじゃなくても、見たいと思わせてくれる、芝居を期待したいです。
    そしてトップのみっちゃんにはそういう素晴らしい作品で、思う存分演技と歌の力を発揮して欲しいです。

  2. はづき より:

    次郎吉、私は大阪で観ました。
    とても楽しい、レベルの高い舞台で良かったです。
    個人的にはMWの方が好きでしたが、完成度も高く皆さんよく動いていて良かったです(^ ^)

    そしてDS…私もスカステで観ました。
    内容は文句つけようがないのですが、仰る通りお衣装がf^_^;)
    オレンジ色が大好きなのは良いのです。
    元気が出る色で私も好きです。
    青は海の色ですから、北翔海莉の守護色!良いんです!青も私は好きです!
    でも…この2色を一緒にするのは相性がちょっと( ゚д゚)
    それでもさすがはプロのデザイナー、それなりにうまくデザインされていたので悲惨な感じまでにはなってませんでしたが…
    お化粧もセンスが必要なので、それで…モゴモゴ…
    いや!みっちゃん大好きす応援してますよー( ̄^ ̄)ゞ
    実力ある舞台を私は観たいのです。

    TOPHATはお話は普通に、むしろ純粋に演目だけでみたらTOPHATの方が面白そうな感じなので、そんなに売れてないとは知りませんでした。
    話自体に興味あるので遠征のタイミング合えば一度くらい観たいなーと思ってたのですが、残念ながらタイミングが合わず。
    あと1日長くやってくれれば観れたんですが…
    演目は悪くないはずなだけに厳しいですね…

  3. えりりん より:

    いつも楽しみに拝見してます。
    TOPHOTは、確かにチケットかなり簡単に取れましたが、キャパの差もあるのでは?900と1900じゃ倍以上ありますし…
    私も大江戸見たかったです~(T_T)期間が短すぎるんだよ~!

    • ヅカ三昧。 より:

      確かに、収容人数に大きく差がありますので、次郎吉とは単純に比較はできないと思います(「同じ斎藤演出~」という比較するような書き方は適切でなかったかもしれません)。

      しかし関西方面における中心部での短期間の公演、しかも宙組の中心メンツが集まっているのにも関わらずこういった売れ行きでは、今後本拠地の大劇が埋まるのか?という疑問はどうしても出てきてしまいます。
      加えてプレお披露目の初日が余裕で買えちゃうということは、朝夏ファンも今のところ大していないんじゃないかと思っちゃいますね… (;^_^)

  4. 猫耳スナフキン より:

    「Top Hat」が埋まらないのは、こう言っては何ですが、現体制で2番手の朝夏よりも、緒月を重視したツケかなとも思います。宙組ファンという人が減ってしまったかなと……。
    「まぁみり」は、いいコンビになると思うので、二人でいい舞台わをやって、自力で集客力をアップさせるしかないですね。
    実咲⇒伶美にならないことを祈りたいです。

    • ヅカ三昧。 より:

      とりあえず、今日の新公はネタレベルだったので、さすがにもう「ない」だろうと思います(思いたいです)